9/12 浜名湖エコキッズ体験塾in都田川の実施報告(その1)

はまなこ環境ネットワーク

2015年09月13日 20:17

9月12日(土)浜名湖エコキッズ体験塾in都田川を実施しました。
ここでは前半を紹介します。

台風17号・18号の大雨の影響で、一部プログラムを変更しました。
今回は、都田川の上流をめぐり、上流域の森林やダム、里山のいきものを学び、浜名湖の”流域”環境について考える活動です。
・いきもの観察
・水質検査

■都田川親水公園
まず、細江の都田川親水公園で都田川の水質検査を行いました。
今日は釣り客でいっぱいで、ハゼなどが釣れていました。
 

水質検査(パックテスト)は、COD、リン酸、アンモニウム、亜硝酸の4種類です。

結果は、COD以外は「きれいな水」という評価でした。

バスでいざ都田川の上流域へ!

久留女木の棚田を見学しました。棚田の保全に取組む地元の保存会と企業(不二綜合コンサルタント)が、草刈作業をやっていました。
 



棚田には、様々ないきものがいます。水生生物に詳しい野澤さんが、解説してくれます。
ヌマガエル、ツチガエル、ツチイナゴ、ハネナガイナゴ、ショウリュウバッタ、トンボバッタ、ウスハギトンボ、マルタニシなど。
子どもたちは興味深々です。


タイコウチという珍しいいきものもいました。


棚田は、お米を育てるだけでなく、たくさんの生き物たちの生息の場となっています。



棚田保存会の方から、棚田のことを聞きました。また、NHK2017年大河ドラマは「おんな城主 直虎」に決定しました。戦国時代の豪族「井伊直虎」の物語で、直虎の父の時久留女木の棚田開発が進んだと言われ、井伊家と深い関係にあります。久留女木の「浄心院」に直虎の祖父母が眠っています。
久留女木地区は、過疎化が進み住民が減って、棚田が維持できなくなっていますが、企業の協力を得ながらなんとか保全しています。

次いで、都田川ダムの「いなさ湖」です。昭和61年度に完成し、3つの目的のために作られた多目的ダムです。
①都田川下流域の氾濫を防ぐ、②湖北・湖西を中心に灌漑用の農業用水、③同じく湖北・湖西を中心とする住民の生活用水(上水)。
ダムは、岩を積み上げて作る「ロックフィルダム」です。

 

都田川は、延長32kmの比較的短い2級河川です。ダムは下流域の住民の生活に欠かせないものですが、一方で浜名湖の環境や生態系にもある程度影響を与えているとも言われています。
生活・経済と環境のバランスをどう図るかが課題です。


ダムで貯水した水を放流しています。


下流域住民の水がめともなっている「いなさ湖」の水をパックテストで調べます。


ここもCOD以外は水は「きれい」という評価でした。本来、川の水はCOD(化学的酸素要求量)ではなく、BOD(生物化学的酸素要求量)を計測すべきですが、BODは簡単に計測できないので、流れが少ないところを選んでCODを計測しました。

さて、これから徐々に下流へ向かいます。


つづく。

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